宇宙の窓
地球の今
青く輝くいのちの星、地球
太陽系の中でただ一ついのちを育む星である地球。
赤道上空約3万6000kmの静止軌道に浮かぶ気象衛星『ひまわり』から届く画像を元に生成された
リアルタイム映像が、私たちがそこに生きる星の今を見せてくれます。
展示では『ひまわり』が10分毎に撮影した地球の画像を元に、最新のAI技術と画像処理でさらに高画質で
なめらかな映像をリアルタイムに生成、さらにリアルな姿を高精細スクリーンに映し出します。
展示内容
激しく渦を巻く台風、低気圧から長く伸びる前線に伴う雲、湧き立つような積乱雲。地球が自転するにつれ、昼夜境界線が移動していく様子。注意深く見ていると、今日の天気、あるいは会場で今まさに体感している天気と、衛星から見た雲の動きがシンクロしているのが分かるはず。そう、これはあなたがそこで生きている星の今の姿です。






バックストーリー
気象衛星『ひまわり』

天気予報などでもお馴染みの気象衛星『ひまわり9号』は、地球の自転と周期が一致した赤道上空約3万6000kmの静止軌道と呼ばれる軌道上にあるため、地上から見るとあたかも空の一点に静止しているかのように見えます。そのため、24時間365日切れ目なく同じ地域の地球を観測することができます。現行の『ひまわり8号・9号』はこれまでのものよりも大幅な性能向上が図られ、解像度が向上して観測波長が大幅に増えただけでなく、日本の周辺は2.5分毎のほぼリアルタイムで、衛星から見える範囲の地球全体に当たる広域画像も10分間に1回という高い頻度で観測しています。また、『ひまわり9号』は気象の観測だけでなく、船や離島で観測された気象データ・潮位のデータ・地震の震度データなどを中継する役割も担っています。
もしあなたが宇宙人なら...
たとえば、もしあなたがこの星にやってきたばかりの宇宙人だったとしたら、この映像から何を読み取るでしょうか。
いちばん目につくのは、白い雲と大量の水をたたえた海の存在でしょう。生命の発生に重要な役割を果たす水が液体の状態で地表にも大気中にも大量に存在することが一目でわかります。雲の動きを見れば太陽の熱と地球の自転の影響で大規模な循環が起きているのも一目瞭然です。大陸に目を向ければ、極地の氷から赤道付近の砂漠まで多様な条件を備えた土地がありそうです。
軌道上から生命の兆候を見つけることは簡単ではありませんが、大陸の暗い色の領域に植物の兆候や、海洋の薄い緑色の部分に植物プランクトンの存在を確認できるかもしれません。
太陽系の他の惑星、火星や金星などと比べても、非常に多様で変化に満ちた星であることが見て取れるでしょう。